真庭市湯原振興局・ふれあいセンター(移転整備改修)

市役所振興局+ふれあいセンター(改修移転整備)設計監理,岡山県真庭市,2020.03
既存改修部分(S造,2階建,1785.82m2)+増築(S造,平屋建,113.56m2)
事務所、図書館、ホール、交流スペース、住民活動支援(ワークショップ)

総括意匠設計監理:ofa/小原賢一+深川礼子(担当:小原、深川)
構造設計監理:有限会社桃李舎
設備設計監理:株式会社アイ設計
照明デザイン:株式会社加藤久樹デザイン事務所
ワークショップ協力:納屋工房
写真クレジット:鈴木研一

振興局事務所の移転先として隣接する町民ホール「ふれあいセンター」が選定されました。そのプロジェクトにおいて、昭和60年竣工の既存建物を、事務所の移転に合わせて性能も機能も、今とこれからの湯原地域にふさわしい空間へリノベーションすることを提案して、プロポーザルで選定いただき、設計監理+住民活動支援に取り組みました。

既存建物内部 廊下と小さな部屋の分割されていて使い勝手も下がっていた

800人規模の大きなホールをコンパクトに整理して、その分図書館と交流スペースをゆったり作っています。川沿いの気持ちの良い環境を活かして、部分的に外へ居場所を拡張するように庇を張り出しました。待合や会議室、交流スペースなどは共用としてフレキシブルに運用されます。既存の光庭の周りに多様なスペースが展開する、全体が一つの「ふれあいセンター」になりました。これまでの公共複合施設に多かった、「隣接しているけれど交わらない」状況を、プランと市による条例の再整理を同時に行い、それぞれの施設がゆるく空間を共有することで、豊かで効果的に新しい場所を作ることができました。必要に応じて断熱を補強し、サッシを追加するなど、環境性能も向上しています。

設計開始と同時に住民活動支援として住民参加、中学生とのワークショップを企画実施しました。3+1回のワークショップを経て、地域の声を聞き、地域の次の活動を後押しするプロジェクトとしても取り組みました。

エントランスから交流スペース、光庭、振興局カウンターと図書館がつながってみえる

振興局カウンターと一般利用可の会議室、それらで共用できる待合

ホール前は普段は振興局の待合として利用し、イベント時はホワイエとなる

1951年築の木造2階建て旧湯原振興局と新しいテラスの重なる風景

本と気持ちよく過ごすためにある魅力的な場所 真庭市立湯原図書館

キッズコーナーはカーペット敷きでリラックスして本と触れ合える

旭川と山の緑を望める閲覧デスク

キッチンを備えた交流スペース

交流スペースを外へ拡張するテラス

席数をコンパクトに整理し、地域産木材で仕上げたホール

展示会などの際は、解放して使えるホール出入口

建物から漏れた光が庇軒天に反射して明るさを広げる

日暮れ以降も中の活動が重なって見え、ふれあいセンターの魅力を発信する

3回にわたって地域の方と一緒に考え手を動かしたワークショップ

 

改修の現場は、解体が始まってからわかることを、丁寧にスピーディーに反映しながら設計検討を重ねる必要があります。クライアントである市と、施工者、設計者が一体となって、次々に現れる想定外に、コンセプトを維持しながら粘り強く対応して、新しいふれあいセンターとして生まれ変わりました。