共に歩み、共に生きるみらいを育むみんなの大きなにわ

2021年 第1回日本財団みらいの福祉施設建築プロジェクト 20選 医療法人寿栄会+株式会社ofa 

既存の職員駐車場として利用していたスペースを病棟の建替に伴い、病院施設利用者・スタッフ・地域住民が共に過ごす「にわ」としてつくるプロジェクトです。「にわ」は守られた感覚と開放感・公共性が共存できる特別な外の空間です。異なる状況にある人たちが、それぞれに過ごせる居場所を多様にしつらえ、それらを巡る園路を設けます。普段から訪れやすい外の空間に、ひとの居場所を組合せ、健やかさを支える企画を実施しました。だれもが安心して居られ、交わりが地域の心強さにつながります。活動を通して医療と福祉を地域に開き、ともに交りを育てる、みんなの大きなにわのプロジェクトです。

利用者もスタッフも地域の人も心地よく過ごせる健やかなにわ
活動を支え、交わりを促す、にわとひとと風景をつなぐ交流スペース
地域と育てる安心と健やかさ みんなのにわ

Bank branch office project

事務所(銀行の支店)、木造、2階建、約500m2

ヒノキの森のある街の銀行支店新築のプロジェクトです。

かつて神社の参道でにぎわった茶屋のように、地域のコミュニケーションの核としてラウンジ部分を開き、活動や交流を醸成します。

ラウンジは、一般製材の組み合わせの柱梁によって、ヒノキの森をイメージする吹抜の木の空間です。建築によって、地域産業を後押しし木の文化を発展させる、ビジョンを体現するデザインです。

地域防災と環境配慮に積極的に取り組む、レリジエンス強化型ZEBプロジェクトとして計画しました。

O_hostel renovation

富山県黒部市、寮+コミュニティースペース(温泉保養施設より改修)、1900m2

温泉保養施設+診療所を社員寮およびコミュニティースペースに変更する大規模改修の計画です。
空間の構成や断熱改修など、消費エネルギーを抑え、維持管理負担を低減する事を提案しました。
既存宿泊室は寮個室とし、フロント及び診療所部分には吹抜けを作るなど2層分を一体として利用します。寮とコミュニティースペースの管理や利用を重ねることで、空間を効率的に、たくさん使います。
社屋と隣接するため、食堂を社員食堂・寮の食堂・地域の食堂として観光客や地域に解放し、食堂の採算性を向上しながら地域にもメリットを提供する事や、ラウンジと会議スペースも適宜レンタルし、スタジオへの団体宿泊受け入れなど、施設のフル活用を提案しました。

2面を道路に面した角地。
街路に近い1,2階に、社員、観光客、地域も使えるスペースを集め、常に人の居る場所を作ります。

1階はレンタサイクルや街周遊バスの待合スペース兼カフェ。
街路側には店舗スペースを設け、スタートアップを支援すると共にカフェとの相乗効果の見込みます。

2階には社員キッチンレストラン。大き目のキッチンを設え、自炊やパーティーなどにも利用できます。
1,2階が吹き抜けでつながることで空間の抑揚が生まれ、連携した使い方も。

3階は既存温泉施設を残し、軽運動用のスタジオを設えます。
スタジオは移動ベッドで団体用のドミトリー形式の宿泊に対応します。
ワークショップやイベントにも使える大きなワンルームです。

4,5階は既存宿泊室を利用した寮個室。一部2室を1室としてファミリールームの仕様に変更します。
社員や関係者を優先したベッドアンドブレックファスト形式のホステルとしても利用し、稼働率を上げます。

不足する打合スペースを補うだけでなく、コーヒーや、食事を取りながらリラックスした打合せができます。
社内行事やパーティー、レクリエーションや、省エネルギー改修見学へのレクチャー等も可能です。

街路への賑わいの提供は、地域への貢献のひとつとなります。

段差のある敷地を利用して、プライベートからパブリックのグラデーションを作ります。
街に近い部分を出来るだけ開き、改修のメリットを地域にも提供すると共に、施設運営の安定を図ります。

黒部市温泉利用多目的施設

現場のレポートしています

富山県黒部市 温泉施設,観光案内所,フリースペース
トロッコ電車で有名な宇奈月温泉の総湯にあたる施設です
街の玄関であり中心でもある場所で、温泉を核として、街とつながり、街をつなぐ構成を提案し
地域の住民活動と連携を取りながら設計を進めました
鉄骨のフレームと格子を通して中の木の塊が見え、夜は行灯のように通りを照らします
現在施工中 2016年春竣工予定です